新型肺炎の拡大によって、助成金や給付金の存在を意識する機会が増えたという方は多いのではないでしょうか。いずれも国や自治体から交付される返済不要のお金です。しかしそれぞれの意味や違いについて理解している人は多くはないのではないでしょうか。今回は、助成金・補助金・給付金の共通点や相違点を分かりやすく解説いたします。
助成金・補助金・給付金の共通点
それではまずは、助成金・補助金・給付金の共通点について見ていきましょう。
すべて返済義務はない
助成金・補助金・給付金ともに、国や地方公共団体、民間団体などから支出されるもので、原則全て融資と違い、返済義務はありません。
申請しなければもらうことができない
助成金・補助金・給付金ともに、申請をしなければ受給することができません。すなわち、自分自身や企業が給付・助成・補助の対象であったり条件を満たしていても、申請をしなければもらうことはできないのです。そのため、こまめに助成金・補助金・給付金の情報は自分自身で仕入れる環境を作ることが必要となります。
申請に期限がある
助成金・補助金・給付金は、基本的に申請に期限があります。緊急性が高いものなどの場合、期限をすぎると受給できなくなるため、申請する予定のものは必ず期限を確認するようにしましょう。また、書類の準備や、GビズIDが必要になるもの、一時支援金や月次支援金のように登録確認期間による事前確認が必要となるものなど、申請に時間を要するものもあります。申請期限ギリギリにおこなわず、余裕を持って申請するようにしましょう。
「基本的には」課税対象
基本的には、助成金・補助金・給付金は収入とみなされるため、課税対象となります。なお、一部特例として非課税となる場合もあるため、申請するものが課税対象なのかはしっかりと確認するようにしましょう。
不正受給に注意
当たり前の話ですが、条件を満たしていないのにも関わらず受給をした場合、不正受給となり大きなペナルティを追うことになります。なお、「受給しようとした時点で不正受給」となります。書類を偽造した場合などは詐欺罪に該当します。いくら資金繰りに困っても不正受給は行わないようにしましょう。
また、提出後に申請内容に誤りがあった場合で、意図的ではないと判断された場合、お金を返還のみで済んだり、処罰が軽くなったりします。
助成金・補助金・給付金の違い
それでは次に、助成金・補助金・給付金の相違点についてみていきましょう。
助成金・補助金は、使用用途が決まっている
助成金や補助金は、補助対象・助成対象となっている経費について、事前の申請や、確定検査を経て補助、助成されます。すなわち、特定の経費に対して助成・補助を受けるものです。一方多くの給付金は使用用途が決まっていません。
助成金や給付金は条件を満たせば助成・給付されることが多い
多くの助成金や給付金は、申請をする要件を満たせば助成を受けることができたり、給付されることが多いです。一方補助金は、要件を満たした人が全て補助されるわけではなく、申請内容に審査があり、そのなかで評価が高い申請が採択される形となります。
目的の違い
助成金・補助金・給付金はそれぞれ目的が異なります。基本的には、下記のように分かれています。
助成金 | 雇用関係や研究開発に対して交付 |
補助金 | 新規事業や新規サービス、新規の政策の促進やサポート |
給付金 | 上記以外の広義な目的で使用される |
なお、それぞれの交付金には細かい目的が設定されており、その目的にそうようにしましょう。
前提として、違いを明確にしたものはない
なお、補助金と助成金について、違いを明確に定義したものはありません。そのため、上記のような違いに明確になっていないものもあります。名前だけで決めつけず、公募要領などに目を通し、しっかりと内容について理解する必要があります。
そして「仮に自分自身が受給・支給対象でも、知らなければもらうことができない」ことは共通です。国民全員に支給された特別給付金ですら、申請が必要でした。実はもらうことができた。。。ということがないように、補助金や助成金、給付金の情報には目を光らせておきましょう。
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[…] 助成金・補助金・給付金は同じ?何が違う?わかりやすく解説! […]
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