資本性劣後ローンとは?
資本性劣後ローン(しほんせいれつごローン)とは、借り入れをしても自己資本とみなされる、資本的な性格をもった劣後ローンのことです。
通常お金を借りた場合、債務が膨らむため、自己資本比率など経営指標が悪化することになります。これにより、追加の融資を受けることも難しくなってしまいます。
しかし、資本性劣後ローンでお金を借りた場合、自己資本とみなされることで自己資本比率は悪化しないという特性があります。(帳簿上は債券です)
劣後ローンとは?
劣後ローンとは、債券の中で支払いの優先順位が低いローンのことです。会社に何かあった際に回収できる可能性が低いため、利子が通常よりも高めに設定されています。
会社が倒産して資産の整理を行う際には、残った資産は債券の種類によって優先順位が決まっており、その優先順に資産が分配されます。例えば、従業員の給与は優先度が高いため支払いが優先されますが、優先順位が低い債券は、その支払いの順位の番にはすでに支払う資産が無かったり、限りなく少なくなっている可能性があります。
株式に特性が似ている
劣後ローンは、「会社が倒産してしまった際に、回収できる可能性がかなり低い」という点で、議決権がない株式と非常に似通っています。そのため、帳簿上は債券でも、金融機関では自己資本の一部とみなされるのです。
新型コロナ対策資本性劣後ローン
日本政策金融公庫では、新型コロナウイルス感染症の影響を受けているスタートアップ企業や事業再生に取り組む方等を対象に、「新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付(新型コロナ対策資本性劣後ローン)」を扱っています。
参照:日本政策金融公庫「新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付(新型コロナ対策資本性劣後ローン)」:外部リンク